焼肉にも玉子とじにも! 北海道春の味覚 行者にんにく
北海道の春を感じる山菜の代表格に行者にんにくは必ず入っている名物山菜です。非常に成長の遅い植物で食べられるようになるには5~7年かかり、天然物を採取するときは球根まで傷めないように採るのがポイントです。
名前の由来は山で修行する行者が食べたことから来ているというのが通説ですが、逆にニンニクパワーが付き修行にならなかったとか。
行者にんにくはネギ科の植物ですが、この山菜独特の非常に強いニンニク臭が特徴で行者にんにくと呼ばれているようです。別名では「ヒトビロ」または北海道の一部地域では「アイヌネギ」と呼ばれて親しまれています。
北海道の春は遅く4月下旬から5月初旬が旬であり、葉っぱが大きく開く前のものが特に重宝されます。見た目は根元部分が赤くスズランのような姿でもあります。類似の毒草であるイヌサフランやスズラン等を間違えて食べてしまう事故もありますので気をつけましょう。
生食できる期間はこれも北海道名物の「ジンギスカン(羊肉)」と一緒に焼いて食べたり、軽く湯掻いて「ニラとじ」なら「行者にんにくとじ」も非常においしいです。
変り種としては細かく刻み込んで「餃子」のタネにしたり、春らしく「おひたし」にしてみたり。一部の飲食店ではこの時期だけですが「てんぷら」で提供してくれるお店もあります。
保存食として売られているものもあり、代表格はなんといっても「行者にんにくの醤油漬け」ではないでしょうか。購入も出来ますが自家製だと感慨もひとしおです。
行者にんにくの醤油漬けのつくりかた
・タレ 醤油3:料理酒1:水0.5の割合で煮立たせます。煮立ったら丁寧にアクを取って人肌まで冷まします。
・行者にんにく まずは下処理をします。赤いハカマ部分を取り除いて汚れを良く落とします。軽く湯通ししてからジッパーや保存ビンに入れてタレを入れます。
そのまま冷蔵庫で2~3日寝かした後細かく刻んでごはんのお供に!ごはんが何杯でも進みますよ。
購入方法は、生食可能なものであれば時期によりますが道の駅やスーパーで購入することが出来ます。天然物は貴重で7~8本で600円程度です。